産業観光ガイド“ひたりずむの会” 山林伐採現場、酒蔵などを見てきました。

天候に恵まれた3月8日(月)、ひたりずむの会会員7人で、山林の伐採現場、酒造会社、話題の「進撃の巨人」像を見学してきました。

 

①山林伐採現場

伐採現場は、急峻な地形に育った樹齢40年程度(樹高20~30m)の杉を伐採しており、作業道路を200メートルほど徒歩で上ると、高性能林業機械が動いていました。チェンソーで切り倒した杉の枝を落としながら4メートルに切断するハーベスター。切断した杉丸太をつかみ20本ほどを荷台に載せ運搬するフォワーダー。オペレーターの見事な機械操作に見とれてしました。

この見学は、日田市森林組合の協力により実現したもので、現場では同組合の柿本課長から高性能林業機械による杉の伐採・切断・搬出の説明を受け、「戦後の植林で市内の山林が一斉に伐期を迎えており、多量の杉材を生産するために機械化が進んできた。」

改めて伐採作業の大変さを知ることができると同時に、林業現場の機械化が進んでいることに驚きました。

急峻な伐採現場
ハーベスターによる切断作業
ハーベスターによる集材作業
フォワーダーによる搬出作業
柿本課長からの説明

②井上酒造

 「みなさん、ようこそいらっしゃいました。」創業217年の井上酒造の井上百合社長の明るい声と笑顔に迎えられた。酒蔵へ案内されるとなんとも芳醇な薫り。「たった今、お酒が搾りあがりました。」この薫りは酒粕でした。木造の酒蔵の2階へ進むと、昔の道具が展示され大きな木樽が目を引きます。この建物、中柱が一本もないことに気づきます。頭上には長さ16メートルの松材の梁が一定の間隔で整然と配置され、登録有形文化財の建物を支えています。

麹室に進むと、麹造りについて杜氏でもある社長から「酒造りは麹が命です。」寝ずの番で酒米の温度・湿度の調整し、絶好のタイミングで乾燥をかける。すると水が欲しくなった麹菌はコメの中に菌糸を伸ばしていく。「麹を可愛がりすぎても、ほったらかしでもダメ。子を育てるのと一緒です。」自社で酒米の栽培も行っており、酒造りへの情熱が伝わってくる見学でした。

酒蔵2階の展示物と16mの梁
今は使用していない麹室での説明

③清渓文庫

 井上酒造に隣接した井上家の住まいに設けられた「清渓文庫」。大正末期から昭和初期に大蔵大臣、日銀総裁を歴任した井上準之助の遺品や書、写真が展示されています。昭和7年2月9日、応援演説に向かう途中で暗殺され、当時着用していた遺品のコートには背中に3か所の銃弾痕。清渓文庫は井上準之助の雅号「清渓」から名付けられており、「遠図」の書、愛用の木製ゴルフパターなど、大正時代に建築された生家に開かれた文庫では、激動期に国を動かした経世家「井上準之助」の偉業を知ることができます。(入場料300円)

生家(大正時代築)
清渓文庫と杉玉

④進撃の巨人 エレン・ミカサ・アルミンの少年期の銅像

 話題の「進撃の巨人」の登場人物像に会うため、大山町にある大山ダムに移動。

まず、銅像の見学前に大山ダム本体に向かい、巨人の眼に人々がどのように映っていたのか、そのサイズ感を知るため大山ダムの堤頂から眼下の像を見てみました。ダム直下にある進撃の巨人像の周りには、平日にもかかわらず多くの見学者が訪れています。

 その後、ダム直下に移動し、巨大な壁を見上げている「エレン、ミカサ、アルミンの像」を見学。迫りくるコンクリートダムの巨大な壁は、圧倒的な威圧感があり臨場感はたっぷりでした。

ダム堤頂から見た銅像の設置場所(右側中央付近に銅像)
ダム堤頂の柵の間から見た銅像
エレン・ミカサ・アルミンの少年期の銅像(©諌山創/講談社)