「聞き書き甲子園」は、聞き書き甲子園実行委員会(農林水産省ほか)が主催し、“高校生が森・川・海の名人から聞き書きし、その知恵・技を学ぶ”と題し、全国の高校生が森や川、海とともに生きる知恵や技を持つ「名人」を訪ね、一対一で聞き書きし、その成果を発信することを趣旨に、今年で22回目の開催となります。
今回は全国から88名の応募があり、全国各地に出向いて取材を行っており、このうち日田市では、窯元、鵜匠、川猟、林業、木彫、左官、そして下駄づくりの分野の名人8人に四国、九州、沖縄の高校生8名が各々聞き取りに来ました。
その中で、10月21日(土曜日)に日田市産業観光”ひたりずむ“で日田下駄鼻緒付け体験を受け入れている大分日田げた組合のうらつか工房の浦塚重行さんの工場に、沖縄県立与勝高等学校1年の大城智聖さんが取材に来ていたので、ペンネーム:杉丸太郎がお邪魔して来ました。
杉丸太郎:大城さん、なぜ取材分野を日田下駄にしたのですか?
大城さん:沖縄には下駄を履く文化がなく、下駄ってどんなものなのか興味が湧きましたので、今回、浦塚さんに取材を申し込み、快く受け入れていただきました。
杉丸太郎:遠いところからありがとう。浦塚さん、取材を受けてどうでしたか?
浦塚さん:まず、“しっかりした高校生だなあ”と好感を持ちました。自分の孫と変わらない年齢で孫に話をしているようでした。今回は2回目の取材で、1回目は9月初旬に来てくれたので、下駄の歴史とか下駄づくりなど、いろいろな話をしました。
下駄職人として日々黙々と下駄を作っている浦塚さん。下駄の話しのほかにも、大城さんの進路の話しをしたり、行きつけの店で夕食をとったりするなど、若い訪問者の取材に嬉しそうに答えていたようです。
この聞き書き甲子園は、このあと提出された作品は、農林水産大臣賞、文部科学大臣賞、環境大臣賞など優秀作品が選考され、作品集の作成、成果発表会、地域発表会が開催される予定となっています。